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予想を裏切り、期待に応える
  三谷幸喜さんの、言葉です。
大河ドラマ 新撰組 ホームページ

 この言葉を読んだときに、それだ。と思いました。
そうなんだよ。
誰かの思い通りの物を作るのは嫌いなんだけど、
期待に応える、期待を超える物を作りたい。
常にそう思っていたことを、的確に言い表した言葉だ。

 予想を裏切り、期待に応える。

好きな言葉を聞かれたら、こう応えよう。

もういっこ、好きな言葉っていうか、短歌なんだが、

 世の中の 人は何とも云わばいへ 
              我が成す事は 我のみぞ知る

 坂本竜馬の若かりし頃に詠った短歌。これも好き。
あとは、高杉晋作の超、有名な辞世の句。

 おもしろき こともなき世を おもしろく

 おもしろいの定義が、確実に現代とは違う幕末にこんな詩を残す高杉。
新撰組には、その名前と「よっ、征夷大将軍!」の言葉しか出てこない。
きっとこのまま、出てこないんだろうなぁ。新撰組には、

 話がずれた。
おもしろいの定義が、現代とは確実に違う幕末に、そんな詩を残す晋作。
新撰組には、演じる人間が出てこない。
きっとこのまま、出ないんだろうなぁ。大河ドラマには。

 話がそれた。
おもしろいの定義が、今日(こんにち)の日本とは異なる幕末に、上のような詩を残した高杉晋作。
新撰組には。

 高杉の言う、おもしろいとは、上のようなおもしろさではなく、
平凡をきらい、波乱を好む、という傾いた(かぶいた)おもしろさだと考える。

 何事も無く、今までどおりの徳川幕府を倒そうとした、
高杉らしい、辞世の句だ。
と短絡的に考えるとこうなる。

 傾いたおもしろさであることに、異論はない。(自分の意見だが)
もっとふか~い(もしくは浅い)ところにこの句の、意義・意味があると思う。

 高杉晋作という、なんだか、かっこいい名前のこの人物は、長州藩(山口県)の出身。
倒幕はの2大勢力(もうひとつは薩摩(鹿児島))の一藩。
そこのクーデター部隊、奇兵隊の創始者でもある。
※奇兵隊とは士族(武士)ではなく、農民・商人から兵を取り立てて作った戦闘部隊。

 なにが言いたいかというとですね、倒幕だとか、尊王だとか、そういう括りじゃなくて、
一個人、高杉晋作として、自分なりの価値観に従い、
自分がおもしろいと思ったことに全てを懸けて生き抜いた人物だと思うんですよ。
(無論、根底には倒幕という目標があったと思う)

 三味線鳴らして、詩を吟じていたりもしたし、
おうのという、ちょっと愚鈍な女性に惚れもした。(もろ司馬史観ですが)
すべての価値観の基準が高杉の中にできあがっていて、
高杉の通った道を振り返って見た時に、自分の生き様を表した句ではないかと思う。

 おもしろき こともなき世を おもしろく

 願望ではなく、達成したという感慨で読まれた句ではないかと。
俺はそうやって生きてきた、そして今から死んでいく。
死ぬ間際に、自分の願望を句にしたためるほど、小さい人間じゃないと思うんですよ。
高杉晋作は。

 そんな高杉晋作はNHK大河ドラマ新撰組には出てこない。
by fuchi18 | 2004-10-10 05:28 | 考え方


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